Hikvision 社の世界ニュース抄録

　Hikvision社は、WSJ、Financial Times、Reuters、NY Times、SCMPなど、あらゆる映像監視企業の中で最も多くの国際報道を受けている。この抄録は、その一部をカタログ化し、リンクしている。
2021年8月
ビジネスインサイダー
中国CCTV企業は、英国国会議員が同国での禁止を推し進めた後、ウイグル人イ スラム教徒の弾圧への加担を怒りを込めて否定
2021年7月
The Intercept
米軍、米国独自の中国制裁に違反してカメラを購入
Axios
中国映像監視企業、米国の制裁トップの元職員をロビイストとして雇う
2021年6月
ワシントン・ポスト
中国の監視会社、元議員の助けを借りてワシントンで影響力を築く
Al Jazeera
米国、安全保障上のリスクを理由に中国製監視カメラの使用を禁止する可能性
The Globe and Mail
カナダ年金の中国への投資について、監視委員会が懸念を表明
2021年5月
WSJ
中国の監視カメラメーカーHikvisionは同国の軍と関係があるとの報告
Techcrunch
米国各地、ウイグル人の虐待と結びついた中国の監視技術を購入
BBC
AIの感情検出ソフトがウイグル人でテストされる
2021年4月
IPVM
EU議会が人権侵害を理由にHikvision社を排除
デンバーABC7 Surveillance For Sale
アマゾンのカメラが中国軍と連携して悪用される
SCMP
中国監視カメラ･メーカHikvision社、長期的なチップ不足を警告
2021年3月
ロイター通信
中国、民族追跡の仕様書作成に監視会社を利用していることが判明
FT
英国のスパイ機関、中国の「スマートシティ」技術への規制を要求
ロイター通信
中国企業5社が米国の国家安全保障に脅威
2021年2月
ロイター通信
ロンドンのカウンシルの半数が、ウイグル人の虐待に関連する中国の監視技術を使用していることが判明
2020年12月
日経アジア
米国でブラックリスト入りしたHikvision社がCOVIDのトラッキング需要にズームイン
2020年11月
CNN
トランプ大統領、軍との関係があると主張する中国企業への米国人の投資を禁止
IPE
デンマークのAkademikerPensionが中国の監視キット企業を禁止
2020年10月
DW
EU、新疆ウイグル自治区のイスラム教徒収容所に関連する中国の技術を盗聴
2020年9月
The Guardian
中国製カメラがブラックリスト入り

AXIS社のメキシコの事業と生産を検証

　Axis社は米国で大きな存在感を示しているが、お隣のメキシコではどうなのか？また、同社のメキシコでの生産はどうなっているのか？
　IPVMは数ヶ月間にわたりメキシコに滞在し、現地のメキシコ人と会い、市場について理解を深めてきた。
　本稿では、Axis社のメキシコ事業展開、Axis社の市場での位置づけ、最近の成功例、メキシコ市場での課題について紹介する。
●推定される市場ポジショニング
●人員削減と "High-Performance Culture "の導入
●メキシコでの生産。我々の製品は大幅に変化する。
●メキシコでの生産は、ブラジルよりも「コスト効率」が高い
●エンド・ツー・エンド製品の一部としてACS VMSを推進
●主に官公庁の公安・防衛分野に注力
●2つの課題
　本記事は、メキシコ現地取材の4回目の記事となる。

Arlo社、SaaSに移行

　Arlo社株価は2018年のIPOから70％下落しているが、同社は「サービスに特化するためにピボットした」「1年前の同じ会社ではない」としている。
2010年代半ば、ネットギア社Arloは、完全なワイヤーフリーのカメラの初期の参入者として市場に登場した。現在、同社は大きな競争に直面しており、サブスクリプション・ビジネスの構築を目指している。
　本稿では、IPVMが下記について考察する。
●Arloの財務状況
●Verisure社の欧州での取引
●評価額、IPOから65%低下
●SaaSへの移行
●最大の顧客/チャネル
●地域別内訳
●競合
参考資料・・Arloの2021年第1四半期の財務および2020年通期の財務

FCCがDahua社とHikvision社の禁止規則制定プロセスを可決

　FCCは、中国のメガメーカーであるDahua社とやHikvision社を含むNDAA禁止製品の新規認可を禁止する規則制定プロセスを全会一致で可決した
。 これを通過した際のFCC会議は放送され、YouTubeに録画されているので、以下をクリック。
https://youtu.be/hPO6-6RwUKE

Axis社製ディープラーニングレーダーをテスト（D2110-VE）

　AXIS社は、ディープラーニングによる車両や人物の分類機能を搭載した第2世代のネットワークレーダー「D2110-VE」を発表した。しかし、実際のシーンではどのように機能するのか？
　IPVMではD2110-VEを購入してテストし、本稿で検証している。
●車両や人物は正確に分類されているか？
●動物や雨、木の葉などでレーダーが誤認識を起こさないか？
●反射した物体の検知への影響は？
●カメラトラッキングは、レーダーで検知した物体を正確に追いかけることができるか？
●レーダーはVMSにどのように統合されているか？
●映像解析と比較した場合の製品はどうか？

米国上院議員10名、中国メーカをブロックする広範な輸出規制を要求

　米国の10人の上院議員は、商務省が中国への輸出を規制するために特定の技術を特定することを要求している。これは、Dahua社やHikvision社に限らず、広く中国メーカのサプライチェーンを遮断する可能性がある。
　現在、米国はHuawei社、Hikvision社、Dahua社といった特定の中国企業への技術輸出を制限している。しかし、上院議員たちは、特定企業ではなく、「新興および基盤技術」のリストに対して、より広範な輸出規制を要求している。
　予備リストには既にSoCやマイクロプロセッサ、顔認識やAIチップ、コンピュータビジョンなどが含まれており、映像監視システムへの影響が予想されている。Uniview社、Tiandy社、Sunell社、TVT社などの企業のサプライチェーンを混乱させ、中国の機器コストを上昇させ、米国供給企業に損害を与える可能性がある。
　今回の上院議員の書簡は、一部の中国企業だけでなく、米国企業に対しても中国の監視カメラ部門からの「切り離し」を求める圧力が高まっていることを示している。IPVMが先月取り上げたように、海外での人権侵害を可能にする米国の技術に輸出規制をかける法案が提案されている。
　本稿では上院議員の書簡とその潜在的な影響について検証している。

ShotSpotter社の財務と事業を検証

　ShotSpotter社は、米国における屋外での広範囲の銃声検知で有名になったが、有機的な成長は鈍化しており、その効果に対する批判に直面している。
　IPVMでは、同社の財務状況や事業内容などを分析している。
●財務状況
●リーズ社の買収
●評価
●ビジネスモデル
●顧客数
●収益の33%をニューヨークとシカゴで占める
●潜在的な市場
●海外展開の遅れ
●解約率、販売コストの増加、ネットリテンションの低下
●物議を醸すリスク
参考資料 ShotSpotterの2021年第1四半期の財務状況と2020年通期の財務状況
2020年の財務状況
　ShotSpotter社は、2020年度の売上高が前年比12%増の約4500万ドル、純利益率が2.6%と報告しており、下のグラフが示すように、ここ数年は緩やかに成長している。
　同社は2020年に160人の従業員を雇用しており、LinkedInによるとすべて米国内で、従業員の成長は緩やかである。

Hikvision社CEO、中国に対する「米国のハイテク戦争」を批判

　Hikvision社CEOが決算説明会で、中国に対する「米国のハイテク戦争」と中国の技術企業の弾圧を公に訴えた。
　これは、Hikvision社が中国の軍部との繋がりを示す重要な証拠があるにもかかわらず、「たまたま中国に本社があるという理由だけで標的にされている」と主張していることに起因する。
　本稿では、IPVMがこのコメントを検証し、将来に向けての指針となることを精査する。

Dahua社がISC West 2021から撤退

　Dahua社は、展示会開催の1ヶ月前、展示会主催者が倫理規定違反でSIAから除名されたDahua社の参加を再検討していると言った1週間後に、ISC West 2021の出展を中止した。主催社であるリード･エグジビション社はその理由を確認することを拒み、Dahua社が今年は出展しないという決定をしたという。
本稿では、Dahua社とISC West 2021の両方の見通しを検討しています。

リード社の声明
　同社はDahua社が撤退したことを確認したが、理由の説明は避けた。
｢Dahua社はISC West 2021に出展しません。それ以上のコメントはありません｣。

1週間前のリード社の発言
　当社は、6月1日にSIAが発表した声明を認識しており、これらの報道とSIAのメンバーシップ要件の変更を考慮して、Dahua社のISC WestおよびISC Eastへの参加を容認している。
　Dahua社はIPVMに「今年は出展しないことを決定した」と述べているが、リード社の再評価と関係があるのかどうかを質問しているので、続報があった場合は更新する。

Hytera社、モトローラ社IPを必要としなかったと主張

　Hytera社は、同社初のDMR無線機を発売するのに、盗んだモトローラ社IPは必要なかったと主張している。それどころか、同社は「悪者」が来る前に「全てのハードワーク」を終えており、「悪者」が「手抜き」をしようとしたために製品の発売が遅れたと主張している。
　本稿ではIPVMがHytera社の主張に加え、Hytera社の専門家証人の証言を検証している。
　また本稿は、モトローラ・ソリューションズ社対Hytera社の米国での裁判を解説するシリーズの2回目の記事である。Hytera社と訴訟の背景については、「Hytera会社概要」と「Hytera Blames "Villains" for Stealing Motorola IP」を参照。

Hytera社、「75％完成済み」と主張
　Hytera社は冒頭の声明で、G.S.コック氏がモトローラ社から入社する前に、同社はDMR製品を「75％完成させていた」と主張した。
2007年9月から2008年春にかけて、モトローラ社からの転職者たちが来る前の時期とその前後の時期を見てみる。Hytera社は開発を続けていたし、製品の最終調整も続けていた。そして、G.S.コック氏採用時には、開発の75％が完了していたと強調している。
　さらに、Hytera社技術者たちは、モトローラ社の助けを借りなくても、「そこまでたどり着くことができた」と「確信」していた。
　つまり、試作品を完成させ75％完成に達した時に彼らはモトローラ社の助けを必要としなかったと確信していた。

米国大使館、禁止対象/ラベル貼り替えのHikvision社製監視システムを購入

　ある米国大使館は、NDAA禁止令に違反して、禁止されたHikvision社OEM製品を購入している。この大使館の契約者は、IPVMにメールでこれらの製品を販売してほしいと依頼してきたが、IPVMから違法であることを警告されて困惑したという。
　本稿では、業者がIPVMにHikvision社製品購入を誤って知らせた経緯、販売された機器、契約書、国務省の対応などを紹介している。

大使館の納入業者、IPVMにインターロジックス社株式を要求
　ベネズエラのセキュリティ･システム構築企業Grinta社代表は、カラカスの米国大使館との契約を果たすためにインターロジックス社製カメラを「緊急に必要としている」と主張し、info@ipvm.com にメールを送ってきた。
IPVMは製品を販売していないので、このようなメールを断続的に受け取ることは、IPVMリポートが検索結果に表示され、誤ってメールを送ってくる場合がほとんどである。

IPVMが違法販売を指摘、Grinta社は知らなかったと主張
　IPVMは、これらのインターロジックス社製品実際にはHikvision社製であり、米国大使館が購入したり使用したりすることはできないことを業者に伝え、次のように回答した。
　「お問い合わせいただきありがとうございます。これらの機器はHikvision社が製造しており、米国政府に販売することは米国法律（特にNDAA）に違反します。
記者と在ベネズエラ米国大使館がこの誤りを正すために、私たちはどのようなお手伝いができるでしょうか？｣
　Grinta社担当者は、「インターロジックス社Truevisionというブランドは、Hikvision社とは何の関係もない」と答え、「我々の顧客は、いかなる法律にも違反するようなブランドを要求しないと確信している」と付け加えた。
　米国大使館も知らないようで、問題はインターロジックス社（Carrierの子会社で旧UTC社）のようなOEM販売業者が、長い間、世間を欺くことを選択してきたことにある。透明性のある情報開示は稀であるため、監視カメラ購入者は、たとえ連邦政府であっても、OEM製品の実際の製造元を知る方法はほとんどない。最良の選択肢はHikvision社OEM名簿だが、多くの人は自分の製品が実際にはNDAAで禁止されたものを含む他のメーカによって作られていることに気づいていない。
　Grinta社は、IPVMがこの件について報告すると言った後、IPVMへの回答を停止した。

インターロジックス社製品はHikvision社のOEM
　同社は、数十億円規模のアメリカ企業Carrier社（2020年にアメリカの巨大企業UTCからスピンアウト）が所有する監視カメラブランドである。IPVMは、インターロジックス社の5シリーズの2017年のテストと、同社両方がの6シリーズの2019年のテストの両製品がHikvision社からのOEMであることを検証した。
　インターロジックス社はHikvision社OEM製品を、例えばライトグレーからダークグレーに塗り替えているが、ソフトウェアは下記のように明らかにHikvision社のものだ。

メキシコ最大のDahua社販売代理店TVCエン･リエア社　概要

　メキシコ最大Dahua社販売代理会社TVCエン･リネア社は、ほとんどの映像監視企業にとってラテンアメリカ最大市場であるメキシコでの販売の難しさについて、IPVMに率直に語った。
　IPVMでは、モンテレーに拠点を置くTVCエン･リネア社を紹介している。同社は、Inalarm社がセキュリティ事業から撤退後、メキシコで2社しかないDahua社正規代理店の1社となった。
●メキシコで第2位の映像監視機器販売会社
●メキシコで最も高価なカメラを提供するボッシュ
●｢Dahua社製品をメキシコに持ち込んだのは我々だ｣
●アナログカメラがIPカメラ市場の足かせに
●アナログが人気の理由
　課題："メーカは製品コストを上げている"
　課題："輸入コストが過去12ヶ月で3倍になっている"
　本記事は、メキシコ現地取材の第3弾で、関連ニュースは下記を参照。
●メキシコ販売代理会社Inalarm社がセキュリティ事業から撤退
●シスコムのメキシコ代理店プロフィール
●メキシコシティの公共ビデオ監視が批判の的に
●メキシコの映像監視市場の概要 2020年
●メキシコ市の聖堂と教会でのHikvision社熱感知カメラのセットアップ不良

Briefcam 6.0のテスト

　Briefcam社は、バージョン6.0を発表した。このバージョンでは、顔認識機能が大幅に改善されており、マスクや距離の検出、外見の検索機能が追加されている。
　これらの新機能や改良点が実際にどのように機能するのかを確認するために、IPVMはBriefcam 6.0を2週間以上にわたってテストし、18ページにわたるリポートを作成した。
　本リポートでは、以下の点を検証している。
●6.0バージョンは本当に顔認識を改善しているのか？改善されているとしたら、どの程度改善されているのか？
●厳しい角度の認識が改善されたとしたら、それはどのようなものか？
●低照度や赤外線の認識はどのように改善されたのか？
●帽子やサングラスをかけた状態での認識はどのように改善されたか？
●一貫した認識に必要なPPFは何か？
●Briefcamではどのような場合に誤検知が発生するのか？
●マスク検知はどの程度機能するか、また、なりすましは可能か？
●近接検出は、人と人との距離を正確に検出できるか？
●似たような外見の検索はどのくらい正確か？

Dahua社CEO、共産党書記に｢常に党に従う｣と宣言

　Dahua社共産党委員会書記であるフー･リカンCEOは、2018年の演説で｢常に党に従う｣と宣言し、党を熱烈に称賛し、同社の成功のために党の「正しいリーダーシップ」を信用していると語った。
　Dahua社は、競合のHikvision社とは異なり「政府系企業ではない」ことを強調することに熱心だが、この発言はDahua社が中国の政権党と密接な関係にあることを示している。これは、2021年初めに国有企業がDahua社株式を10％程度購入した後、政府から距離を置こうとするDahua社の努力を損なうものでもある。
　Dahua社は、IPVMに対するフー氏のコメントを、中国では「標準的」な慣行であると擁護し、これは米国CEOが米国大統領を賞賛するのと変わらないとし、中国の一党独裁国家と米国との間には大きな違いがあるにもかかわらず、その違いは「文化的規範」によるものだとしている。

｢赤い力、強い仲間」会議に参加したフー党委書記
　2018年12月、浙江大学のビジネススクールは、大華社の党委員会が共催した会議について投稿した（下の丸で囲んだフー氏は、浙江大学エグゼクティブMBAプログラム卒業生）。｢赤い力、強い仲間」と題されたこの会合は、民間企業の党への「協力」に関するものだった。

セキュリティ・システム構築技術者の報酬 2021年

　セキュリティ・システム構築技術企業が技術者に支払う平均料金は？
200社以上のセキュリティ・システム構築技術企業が、その重要な要因を詳細に解説してくれた。
本稿でIPVMでは下記について検証する。
●平均時給
●システム構築技術企業間の料金分布
●提示された料金の違いを生み出す6つの重要な要因
●下請け業者の利用状況

読者は、時間当たりの料金に関するりポートも参照していただきたい。
https://ipvm.com/reports/hourly-rates-21
｢セキュリティ・システム構築技術企業の時間当たり料金 2021年版｣
料金の概要
　2021年の平均時給は、1時間あたり約28米ドルで、21〜30米ドルの範囲に回答が集中している。
料金ドライバー
　システム構築技術企業の回答によると、時給の違いの最も多かったの理由は次の通り。
●経験・知識・資格
●勤続年数
●組合員／実勢賃金
●競争力のある労働市場
●現地の労働力率
●全ての技術者を下請けに発注

中国、家族を対象とした「反外国制裁法」を制定

　中国は「反外国制裁法」を制定しており、米国がDahua社やHikvision社に対して行っているような中国企業に対する制裁措置に「直接的または間接的に関与」した者に対抗措置を講じている。
　本法律は、中国政府当局に、このような行為を行った組織や幹部だけでなく、その家族も対象とする権限を与えている。
　本稿では、この新しい中国の法律が、Intel、NVIDIA、Google、さらにはONVIFやSIAなどの業界団体にどのような影響を与えるかを検証する。

法律の概要
　本法は「差別的な制限措置の立案、決定、実施に直接または間接的に関与した者」を対象とするもので、木曜日に発表・可決された。
　また本法は、中国が国民の「配偶者と直系家族」の制裁を認めているのが特徴である。